木崎義二 氏監修の復刻盤LPレコードに封入の、上野シゲル氏の解説書に無かったジョニー・シンバルのオリジナル盤

2022年5月の現時点で、
亡くなってから既に30年近くも経つ、
アメリカのアイドル歌手「ジョニー・シンバル」を
御存じの方が、一体どの位いらっしゃるのか、
見当も付きません・・・私自身も、彼を知る世代からは
外れているのですけれど、幼少の頃から、
ジョニー・シンバルのヒット曲『ミスター・ベースマン』は
聴いていたため、オールディーズの各アーティストを
この世で探る対象としては、最初の人物だった
のかも知れません。

何故、この『ミスター・ベースマン』という曲を
幼少時に聴いていたのかと申しますと、
父親がヒット当時に買った日本盤の
シングル・レコードが家にあったからです。
既にジャケットは失われていて、盤だけの状態でした。

男性のイントロ「バーバカ、バーバカ・・・」に続く、
高い声のメインヴォーカルを私はてっきり女性だと
ばかり思っていました(笑)
日本語題は読めても、英語表記の「Johnny Cymbal」の
ジョニーは読めなかったのですね。
それも数年もしないうちに、レコード盤は
いつの間にか捨てられてしまい、再度聴くには、
中古レコードを見つけて来るしか、他に方法がないと
思っているものの・・・古本や中古レコードを買うのは
両親から禁じられていたのです。

後、テレビでシチューのコマーシャルに、
この『ミスター・ベースマン』が使われて
(多分、オールディーズを話題にした新聞記事で)、
ジョニー・シンバルを知り、さっそく近所のレコード屋さんへ
行って、レコード屋のおじさんに尋ねてみました。
復刻盤のシングルが出ているとのことで、
2週間ぐらいかかって、取り寄せてもらい、
購入・・・定価の600円は、小学生の小遣い
(月に1000円だった記憶が)では相当に大変でした。
レコード屋のおじさんは、復刻のLPレコードも
あるよと私にすすめましたが、買えるはずもなく・・・ 

やがて、中学1年生の2学期辺りから、両親に内緒で
中古レコード屋へ行くようになり、
ごく稀にジョニー・シンバルの日本盤を見つけても、
それは高くて手が出ませんでした。
ある日、神奈川県内のある中古レコード屋の店主に、
欲しいレコードの話をしていたら、
“入荷した時に、値段と共にハガキで教えてあげるから
「ウォント・リスト(欲しいレコードのリスト)」に
住所氏名と一緒に書いて”
と言われて、
いくつかのアーティスト名をそのノートに書いて帰りました。

それから間もなく、ジョニー・シンバルの
LPレコードが入荷したというハガキが来ました。
新品同様で2500円とのこと。
ある土曜日の午後、私は大喜びで電車を乗り継ぎ、
店に向かいました。
そして渡されたのが、このLPレコードです・・・・ 

『ブライアン・ハイランド V.S. ジョニー・シンバル』
ワーナー・パイオニア(P-11577)1985年発売

「えっ、復刻?・・・それも片面だけ?」(苦笑)
まぁ当時の日本盤LPが、2500円で買える訳ないか、
と思いながら、少しがっかりして帰りましたけど、
この中に同封の上野シゲル氏の解説書が
とても充実していて、これは素晴らしい資料となったばかりか、
もう魅力的で何度も見返してしまったほどです(笑)
オリジナル盤に触れているような、レコードの解説は
見たことがなかったので、このレコードはともかく、
資料の方に大感激!でした。

上記、LPレコードに封入の解説書です。
上野シゲル氏の許諾を得ていないので、解説部分の文章には部分的なモザイクを入れています。

でも、ここにリストされたオリジナル(原盤)レコードを
入手するなんて、まず無理だろうなぁ・・・と考えながら、
この上野シゲル氏の解説書をずっと見ていた頃が懐かしいです。

それから何年かして、私はアメリカの業者から
中古レコードを通信販売で取り寄せることをし始めました。
最初は「セット・セール」と呼ばれる、
カタログ方式の方法でした。アメリカの業者が、
アーティスト名とレーベルとレコード番号、
そして盤の状態(傷の具合)と値段が書かれたカタログを
送って来て、それに申し込むと、
早いもの順で買えるという方法です。

この時に、Johnny Cymbal(ジョニー・シンバル)
項を見ると、1枚だけリストされていて、
CBSコロムビア・レーベルでした。
私は「???」と思いながら、上記の上野シゲル氏による
解説書を見返してみるも、
それはリストされていないんですね(苦笑)

『Jessica / Good Morning Blues』
CBS columbia (4-43842)1966年発売

凄く丁寧に、ジョニー・シンバルの全レコードを
網羅していると思っていたので、不思議でしたが、
興味半分で申し込んでみることに。
でも他のドーナツ盤と比べると、結構高かったのですが・・・ 

無事に私の手許に送られて来て、聴いてみるも確かに
『ミスター・ベースマン』のジョニー・シンバルの
ヴォーカルでした。
アメリカの業者にコンタクトを取って、中古レコードを
通販で取り寄せることを私に教えてくださった、
輸入中古レコード店『バック・トゥ・ザ・ロック』
オーナーの神谷さんに、このレコードの存在を教えると
「えっ!そんなレコードあったのかなぁ・・・見たことない」と、
おっしゃっていたので、
きっと珍しかったのかも知れません。
上野シゲル氏のリストにも漏れていたレコードですからね(笑)

この曲は、ジョニー・シンバルの自作です。
アレンジも、プロデュースも「ドン・コスタ」になっています。
こちらはB面です。

ジョニー・シンバルのレコードは、
後の彼のグループ「デレク(Derek)」も含め、
大方はコレクションしましたが、他は手に入る時でいいか
と思っているものの、相当昔から探しているのに、
どうしても見つけられないものが1枚だけあるんです・・・
過去1度だけ、横浜は関内にあった「ディスク・プラザ」の
移転前の店の時代に見つけたものの、
当時、中学生だった私には高過ぎて買えず、
それは1週間もしない内に売れてしまいました
(当時、店員さんに確認しました)。
以後、どんなに探しても一度も見かけることがなく・・・
どうして、なんでしょうね(苦笑)

そういえば、もう25年位は前だったか、
東京の中野にあった『オールディーズ』という
中古レコード屋さんで何枚か買った時、
50代位の男性店員(オーナーではないと思う)さんから
色々話かけられて、ジョニー・シンバルの(上記の今も探している)
レコードを探していると言ったら“そんなの見たことない”
“もしあったら5千円以上出しても僕が欲しい!(笑)”
言われたのを思い出しました。

「ディスク・プラザ」で現物を見ている以外にも、
当時に発売されていることは確認していますが、
ネットで検索しても一切出て来ません・・・不思議です。
この音源は、市販されている一部の復刻CDに
入っています・・・ので、音楽作品そのものは、安易
(といっても、今は割と・・・ではないかも知れませんが)
に聴けるものの、その当時のレコードが見つからないのですね。

欲しいので、どっかにないかなぁ・・・と、願ってますが、
ここに書いたら譲ってくれる人が出て来てくださるどころか、
探されて、投機の対象にされてしまうのではないかと
考えると・・・書けないんですよね。

ムード・ミュージックの素晴らしいレコード
作っていたドン・コスタが設立したDCPレコード
吹き込んだ、ジョニー・シンバルのレコードも興味深いです。

上野シゲル氏の解説書は、オリジナル盤(原盤)のレコード・リストを
記載しながら説明されているのです!

こちらは、上野シゲル氏の解説書のリストに載っています。
ジョニー・シンバルのレコードが、リアルタイムで
日本発売されたのは、この『ホット・ロッド・デイト』
最後ではないかと私は思っています。
右側のオリジナル盤(原盤)は、上記『バック・トゥ・ザ・ロック』で購入。
左側の(日本コロムビアから発売された)日本盤は、
日本人のコレクターから直接に購入させてもらいました。
両方とも、購入してから20年以上は経っているので
懐かしさも少しあり・・・(笑)

『ホット・ロッド・デイト / ソロウ・アンド・ペイン』
日本コロムビア(LL-768-UA)昭和40年7月発売
原盤は「DCP」なのに、「ユナイト」レーベルで発売するという時代。
プロモーションの原盤です。
一部、ジャケットが付いて発売されたものもありますが、
通常はジャケットの付属はありません。
『Go V.W. Go / Sorrow and Pain』
DCP (DCP-1135) 一般市販は1965年。
A面『Go V.W. Go(ホット・ロッド・デイト)』はジョニー・シンバルの自作です。

余談:全部はお見せできないのですが、
ジョニー・シンバルが自分の写真に、DJに宛てて
短い文章を書いたものを持っています。
彼の筆跡を見てびっくり・・・天使が書くような、
クルクルさせた丸い書体だったのが分かります(笑)

ジョニー・シンバル直筆です。