マーキュリー・レコードからのビジネス・レター(中編)
![](https://record-music.com/wp-content/uploads/2022/02/advice-from-price1.jpg)
マーキュリー・レコード (Mercury Records)
本社レター・ヘッドの一部に、きれいな緑色が使われた
「advice from price」という書類です。
日付は1956年(昭和31年)1月11日。
このタイトルをそのまま解釈すれば、
「値段からのアドバイス」になり・・・意味不明になりますが、
この書類の発行(差出)人の
モーリス・プライスという人物の名前、
「プライス氏からのアドバイス」というタイトルの
書類になります。マーキュリー・レコードの営業の
要職だった方なのでしょう。
![](https://record-music.com/wp-content/uploads/2022/02/advice-from-price2.jpg)
まずここには、
今週のビルボード誌(ヒット・チャート雑誌のひとつ)の
「ザ・レヴュー・スポットライト・オン・・・」という
コーナーにて紹介された、自社のレコード企画シリーズ
「トップス・イン・ポップス」の文章を
引用するという形で書かれています。
その紹介文は、
「マーキュリー・レコードから毎月発売される
“トップス・イン・ポップス”シリーズの
最新98セントEP盤は、1枚のシングル盤(2曲)
の価格よりも少し高いだけで、
マーキュリー・レコードのベストセラーを含んだ
4曲がパッケージされています。
このバーゲン価格にて、お客さんに提供される点は、
レコード販売店にとっても見逃せないほどの
魅力があるでしょう。
このEP盤のカラフルなジャケットには、
サラ・ヴォーンの(曲名)、
(以下、アーティスト名と収録曲が続き)等があります。」
・・・そんな感じのことが書かれていました。
![](https://record-music.com/wp-content/uploads/2022/02/record-carrol.jpg)
ビルボード誌で、マーキュリー・レコードの
「トップス・イン・ポップス」シリーズが紹介された
という記事で、このシリーズの更なる売り上げを狙った通知
だったのでしょうね。
そして、レターの下半分には、
マーキュリー・レコードのヒットしているシングル盤の
リストを載せています。
ザ・プラターズの「オンリー・ユー」等がありますね。
(続く)
![](https://record-music.com/wp-content/uploads/2022/02/advice-from-price1.jpg)