『ラモナ(原題:Ramona)』1927年製作、アメリカ 〜 映画主演者が初めて主題歌を吹き込んだレコード

映画『ラモナ』からの画面
(左)ドロレス・デル・リオ
(右)ローランド・ドリュー

主題歌として使われた「ラモナ(又は、ラモーナ)」は、
当時23歳だったメイベル・ウェインが
1927年に作曲したワルツです。作詞はL・ウルフ・ギルバート。
初公開の1928年3月3日カリフォルニア州での上映前、
映画の主役ラモナを演じるドロレス・デル・リオが
舞台で挨拶を兼ねて、この主題歌を歌いました。
そしてレコードにも吹き込み、同年(1928年)に
発売(下の写真)されました。

主演のドロレス・デル・リオは、1904年8月3日の
メキシコのドゥランゴ生まれ。
貴族の家に生まれたものの、1910年からのメキシコ革命によって
財産を失い、メキシコシティへ移住。
映画監督のエドウィン・カリューと親しくなったことで、
彼がドロレス・デル・リオをハリウッドへ誘い、
映画の世界へ入ることになったそうです。

彼女にとっての最初の映画は
1925年製作公開『Joanna』(日本未公開)で、
3本目の出演映画(『謎の刺青』日本では昭和元年公開)で
主演になりました。この頃から1930年代にかけて、
彼女はハリウッドで成功し、
世界的人気を得た「メキシコの映画スター」になったのです。

他に日本で公開された映画には、
1964年製作のアメリカ映画『シャイアン』、
1960年製作のアメリカ映画『燃える平原児』
(主演のエルヴィス・プレスリーの母親役)など、
27本ほどの出演があるようです。
1983年4月11日、アメリカのカリフォルニア州
ニューポートビーチで亡くなっています。

『世界の名曲とレコード アメリカン・ポピュラー』


には、このアメリカ映画『ラモナ』で
主演のドロレス・デル・リオが主題歌を歌った、
このレコード(SP盤)が
「映画主演者による映画主題歌レコードの最初のものと言われている」
と書かれていました。


青木啓 先生が御自身のSP盤レコードのラベル部分を
上記の御著書で紹介されているのは、当時の日本盤ですが、
筆者のは当時の原盤、アメリカのオリジナル盤です!

このオリジナル原盤のSPレコードのラベルは、
ドロレス・デル・リオのクレジットが「サイン」にて掲載されています。
日本盤は通常のタイプ文字です。


「レコード」というパッケージに入った
時代の音は、その場を想像・共有できるような
音楽以外の要素も合わせて楽しむことができます。

なお、この録音は
2025年12月発表で筆者が制作した復刻CD
『資料録音(36)〜 SP盤による映画音楽の世界』(XP-10036)
に貴重な資料音源として収録しております。

https://edison-international-records.com/product/10036
(It can only be viewed from within Japan)

青木啓 先生のお名前は、筆者のサイトでもしばしば
出させていただいておりますが、昔、筆者が
手作りした冊子の感想を手紙でいただいたことも
ありました。
よかったら、以下も合わせてご覧ください。

https://gloomy-sunday.com/archives/276