『チャラリコ』大湯温泉・栃尾又温泉小唄(湯之谷観光協会)


昭和30年のSP盤から聴こえて来る、当時の温泉場のムードを想像していました・・・ 

作詞は、本間一咲。作曲は、中山晋平。
振付には市山七十世、とありますが録音なので・・・ 
歌は、まり子。
三味線に、のり江・小浜、と書かれていますが、この方達の詳細は不明です。

三味線と、複数の女性コーラスをバックに、小唄が歌われております。
「チャラリコ 、チャラリコ ・・・」
時代劇でみられる「芸者遊びの場面」などで流れて来るような、楽しい曲です。

「大湯温泉」は、新潟県の北魚沼郡湯之谷村(現在の魚沼市)にある、
江戸時代以前からの古い湯治場です。
昭和36年の観光案内には
「只見川電源開発の影響で俗化したとはいえ、静かな環境で保養することもできる。」
と書かれていました。効能は、胃腸病、リューマチス、婦人病。
当時の旅館として、湯元館、東栄館、泉屋、保栄館、上村屋、銀泉荘、山峡ホテル、
友家ホテルが紹介されています。

「栃尾又(とちおまた)温泉」は、大湯温泉の上流にあります。
上記と同じ観光案内には、
「静かな温泉で、湯がぬるいので湯治客は長湯する習慣がある。
大浴槽で男女が混浴して、のど自慢などをやっているのは珍しい風景でもある。」とあり、
効能は、関節炎、リューマチス、不妊症。
当時の旅館としては、自在館、神風館、宝岩堂、が紹介されていました。


昭和35年頃の大湯温泉。

写真は昭和35年頃の大湯温泉です。
SP盤の録音は、この写真の風景よりも、5年位は古い訳ですが、
この地で『チャラリコ』が流れ、
聞かれたり歌われたりも、していたのかなぁ・・・と、
タイムスリップした温泉街の様子を
想像してみるのも面白いかも知れませんね。

 

© 2025 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)

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