『アンクル・トムス・ケヴィン』(Uncle Tom’s Cabin)1927年製作、アメリカ
1927年製作のアメリカ映画
『アンクル・トムス・ケヴィン』
(原題:Uncle Tom’s Cabin)
上映時間:2時間24分
白黒、サイレント(音声なし)
製作:ユニバーサル映画 (Universal Pictures)
配給:ユニバーサル支社
☆
監督:ハリー・ポラード (Harry A. Pollard)
主な出演者:
アンクル・トム役:ジェームズ・B・ロウ (James B. Lowe)
奴隷のエリザ役:マーガリータ・フィッシャー (Margarita Fischer)
奴隷のジョージ役:アーサー・エドモンド・カリュー (Arthur Edmund Carewe)
レグリー役:ジョージ・シーグマン (George Siegmann)
カッシー役:ユーラリー・ジェンセン (Eulalie Jensen)
地主のシェルビー役:ジャック・モワー (Jack Mower) 、他
★
同名の小説から映画化された作品で、黒人奴隷の話です。
映画製作国のアメリカでは、1927年11月4日から公開されています。
当時、日本で公開されたのかどうかは記録がないために
はっきりしておりませんが、写真のレコード(SP盤)が
日本でも発売されておりますので、ひょっとしたら
公開されているのでは?と思います。
このSP盤レコードは、ニッポノフォンから
昭和3年(1928年)前半に発売されたと思われます。
2枚組の両面盤です。
1927年製作のアメリカ映画『アンクル・トムス・ケヴィン』は
まだ音声の伴わない、サイレント映画であるため、
もし上映されていたならば、セリフを説明する意味での
「弁士」と、音楽をつける楽団などが伴ったスタイル
になっていたはずです・・・・
ということで、このSP盤レコードも
生駒雷遊(いこま らいゆう)という活動弁士による
物語の説明が吹き込まれています。
所々に音楽も挿入されているので、ちょうど
フィルムを上映しながら、SP盤をかけても
鑑賞に見合うような感じです。
このSP盤レコードを聴いてみると、
話し言葉も特に古くさくなく、
現在でも全く問題ないほどに聞き取れる言葉です。
吹き込みされた生駒雷遊(1895年〜1964年)氏は
当時、33歳位でしょうか。
話し方の問題もあると感じますが、年配の方が
喋っている声に思いました(苦笑)
少し後の時代になると、音声の伴った
「トーキー映画」になるので
活動弁士が活躍する時代も終わりの頃となりますが、
1928年から蘇る、当時の活動弁士の声・・・
このように作品が残るというのも
凄いですね。
この『アンクル・トムス・ケヴィン』は入っておりませんが、
弁士集のCDが出ておりましたので、以下に御紹介します。