価格が魅力的なコンパクト盤に迷って、結局シングル盤も買った話
7インチのドーナツ盤が作られ始めた初期の頃は、
片面に2曲ずつ入っていた訳ですが、
いつの間にかに片面1曲ずつになりました。
そして、33回転にして片面2曲ずつの「コンパクト盤」と
呼ばれるものが、1960年代になって作られるようになりました。
私が子供の頃は、両親からテレビマンガ類のレコードを
買うことを禁じられていました。
でも子供ですから、一番接する身近なメディアは
テレビであったし、どうしても欲しいということで、
小学校の高学年になると勝手に買うようになってました(苦笑)
レコードを買いに、
(新品のレコードだけを扱う)レコード屋さんへ行って、
アニメのコーナーを見ると、同じアニメのもので、
普通の2曲入りシングル盤と、
4曲入りのコンパクト盤があったりします。
これが子供心を迷わす訳です・・・
45回転のシングル盤なら、2曲で500円。
33回転のコンパクト盤なら、800円ですけど4曲!
子供としては、手持ちのお金が少ないので、
できればシングル盤の値段に納めたいのですが、
あと300円足せば、4曲入りが買えるのです・・・
この300円の差は深刻で、
売り場で随分迷っていた当時の子供の私がいました(苦笑)
上の写真は、子供の頃に買った
『機動戦士ガンダム』の4曲入りコンパクト盤です。
LPレコードは中学生になってから色々買ってますが、
コンパクト盤の800円でも大変でした(笑)
今はガンダムも何種類ものシリーズが続いているらしいですが、
初代ですよ・・・古いですね(笑)
で、当時の私は、このコンパクト盤に針を落として、
主題歌を何度も聴く訳ですが、
最初の効果音の部分に、かなりの“ジリパチ・ノイズ”が入るのです。
この不快な音が、どうしても気になって、
近所のレコード屋のおばさんに「最初の雑音が気になる」と言ったら、
「傷つけたんじゃないの?」と言うので、
「初めから、そういった雑音はしていた」と言うと、
「じゃあ、そのレコード持っていらっしゃい」と言われたので
店に持って行きました。
レコード屋のおばさんは、私の目の前で、
このコンパクト盤を高級プレーヤーで再生しました・・・
爆発音のような効果音が最初に入るのですが、
物凄いジリパチ・ノイズが入り・・・
こういうモノ(品質)なんだと2人は無言で納得しました(大苦笑)
お気に入りのガンダム主題歌をかけるたびに、
どうも最初のノイズが気になるので、
45回転のドーナツ盤なら、しないのでは?・・・と思った私は、
この2曲入りのシングル盤をまたレコード屋で買いました。
無駄遣いですよね・・・
ジリパチ・ノイズは多少ありましたが、
コンパクト盤ほど酷くないので、このレコードに関しては、
最初からこちらを買えば良かったのにと思ったものです(笑)
微々たる差ですけれども、2曲入り・・・つまり
45回転のドーナツ盤の方が、
33回転のコンパクト盤より音が良いのを
実感した最初だったかも知れません。
© 2022 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)