アメリカ映画『ローマの休日』などにも出演した俳優、エディー・アルバートが吹き込んだ珍しいアルバム『One God』(The Ways We Worship Him)
人が生きて行く上での、心のあり方、
つまり「宗教」については、
昔から色々な形がありますけれども、
アメリカの宗教についての
珍しいレコード・アルバムがありました。
タイトルは、
『One God』(The Ways We Worship Him)。
アメリカのキャップ(KAPP)レコードから、
1954年に発売されたアルバムです。
写真が現物で、ドーナツ盤を4枚組にしたスタイルのもの。
LP盤や、EP盤の組み合わせとか、
他のスタイルでも発売されたのかどうかは未確認。
多分、出ていないと思いますが・・・
解説をアナウンスしているのは、
エディー・アルバート(Eddie Albert)という
アメリカの俳優です。
1906年4月生まれ、とのことですから、
吹き込みは48歳頃のお声でしょうか。
2005年5月に99歳で亡くなっています。
グレゴリー・ペックと、
オードリー・ヘプバーンが主演した1953年製作の
アメリカ映画『ローマの休日』(日本公開は昭和29年)
のカメラマン役(アーヴィング・ラドビッチ)など、
沢山の映画に出演していた人物です。
このアルバムは、
ストーリー性を持たせた説明と、
美しい音楽で構成されています。
グラマシー・プレイヤーズ(The Gramercy Players)
と名乗っているアーティストと、
ユニバーシティ・インターフェイス・コラール(University Interfaith Chorale)
が音楽を担当しているようです。
後者は、日本語に訳すと「大学間宗教合唱団」なので
大学生の合唱部か何か、かも知れませんね。
序章としては、以下のようなことが説明されていました。
アメリカにおける宗教にはさまざまな形があります。
私たちの中にはカトリック教徒もいれば、
ユダヤ教徒もいれば、プロテスタント教徒もいます。
私たちのアメリカ人の生活は、私たち全員の母なる宗教である
古代ユダヤ教の荘厳な美しさ、
カトリックのミサの豊かな美しさと敬虔な崇拝、
友の会の意義深く厳粛な沈黙、
他のプロテスタント会衆の喜びに満ちた歌声などがあるため、より豊かです。
しかし、私たちの宗教には違いがあっても、
神はただ一人であることには同意しています。
私たちは皆、聖書を使っています。私たちは皆、週に1日を
礼拝のために割り当てています。
私たちは皆、モーセが与えた戒律を尊重しています。
そして、その戒律が
「心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、主なるあなたの神を愛しなさい」
と
「隣人をあなた自身のように愛しなさい」の2つに
要約されることを私たちは皆知っています。
そのような意味で、神はひとつ・・・
『One God』というタイトルのようです。
ドーナツ盤の片面に、おおよそ8分間の収録で、
全部で8面(Side 8 まで)ありますから、
通しで聴くと、中身は1時間以上あります。
項目には、
プロテスタントの道、プロテスタントのやり方、
ユダヤの道、ユダヤのやり方
カトリックの道、などがあり
色々説明されております。
熱心に信心されていらっしゃる方は
それで良いことだと思いますが、
筆者も含め、信仰のない方にとっては
「宗教」と聞くだけで、
もう胡散臭いものとして、拒絶してしまうもの
なのかも知れません。
日本国内に限っても、それだけ酷いことを
してきた宗教団体の人が多いのです。
筆者も子供から青年期にかけては、
教会からの勧誘などで、心を傷つけられ、
トラウマになっていることの
いくつかがあります(苦笑)
よって、筆者には宗教など
全く関心がありませんけれど、
人間は「霊的存在」なのは間違いありません。
もし、この世で死んだ後に、
本当に無となってしまうのなら・・・
誰に何と言われようとも、
他人の迷惑も一切気にすることなく、
何もかも奪ったり、盗んだり、
邪魔な人を殺したり、
法律に引っかかることをしたって、
バレなければいいやと、
好き勝手をし放題した人物が、
本当に得な生き方となるでしょうね。
でも、死んだ後に、霊として魂が残り、
生前の自分の生き方が、色んな意味で
後にも影響するとしたら・・・ ?
これは人間の「生き方」の問題であり、
非常に重要な心のあり方でもあります。
人間を観察すれば、例えば、
自分の「損得勘定」だけで行動する人物、
他者を思い「自分だけでなく、相手の利益も考えて」
行動する人物もいます。
この日常の、思いや、考えが、積み重なって
当人の寿命が尽きた(亡くなる)時、
それまで生きて来たことの「差」に違いが出ます・・・
誰でも、必ずいつかは、
この世での終わりの日が来るので、死んだ後も
続きがあることを理解している人には
気がつかれるでしょうし、理解していない人は
不成仏霊となって、この世をさまようか、
または・・・XXX!ということに。
© 2025 磯崎英隆 (Hidetaka Isozaki)
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